予防歯科とは、歯が痛くなってから治療するのではなく、痛くなる前に虫歯や歯周病などを予防することを目的とした診療分野のことです。
特に大切なのが、お子さまの時期からのケアです。小児の予防歯科に早くから取り組めば、将来的なトラブルを防ぎ、お口の健康を長期的に守ることにつながります。大人になってから後悔しないためにも、子どもの頃からの習慣づくりが重要です。
予防歯科は毎日の歯磨きなど自宅で行うセルフケアと、歯科医師や歯科衛生士が行うPMTC(専門的な機器を使ったお口のクリーニング)などのプロフェッショナルケアの両輪で成り立っています。どちらか一方だけでは不十分で、この二つを組み合わせることで、より高い予防効果が期待できます。
定期的なクリーニングや予防処置が保険適用の範囲内で行えるかどうか、料金はどのくらいか、どのような処置がおすすめかなど、気になることはどうぞお気軽にご相談ください。
「痛くなってから歯医者さんに行けばいい」そう思っていらっしゃる方に、ぜひ知っていただきたいことがあります。
虫歯や歯周病は、初期段階ではほとんど自覚症状がないまま進行する病気です。「痛い」「しみる」といった症状が出たときには、すでにかなり進行していることが少なくありません。
痛みが出てから治療を受けると、神経をとるほどの処置や、場合によっては抜歯が必要になることもあります。そして治療を繰り返すたびに歯は削られ、詰め物や被せ物で補うことになるため、歯はどんどん薄く弱くなっていきます。
治療を受けた歯は必ずしも「元通りになる」わけではなく、長い目で見れば歯の寿命は縮まっていくのです。
インプラントや入れ歯・ブリッジは優れた選択肢ですが、本来の歯の感覚や噛み心地には及びません。天然の歯に勝るものはない…だからこそ当院では、「虫歯治療よりも虫歯予防」という方針を軸に、予防歯科に力を入れています。
当院はこれまで26年以上(※)にわたって予防歯科に取り組んできました。長期にわたってご通院いただいている患者さまの中には、小さい頃から通い始め、ご自身がお子さまを持つ年齢になられた今もお口のトラブルなく過ごされている方もいらっしゃいます。
こうした長期的な成果こそが、予防歯科の効果を何より雄弁に物語っていると当院は考えています。
※2026年現在
虫歯のかかりやすさや歯周病のリスクは、お口の中の細菌の種類や数、唾液の質、生活習慣などによって人それぞれ異なります。そのため、すべての患者さまに同じ処置を行うのではなく、一人ひとりの状態に合わせた予防法を実践することが大切です。
多くの患者さまの予防に長年取り組んできた経験から、当院の歯科医師と歯科衛生士は、お口の状態に応じてどのようなケアが適しているかを見極める目を養ってきました。画一的な予防ではなく、あなたのお口に合わせたオーダーメイドの予防をご提供いたします。
「予防って本当に意味があるの?」という疑問をお持ちの方にこそ、長年通院を続けていらっしゃる患者さまの実例をご覧いただきたいと思います。
「先生に説明してもらったけれど、正直よくわからなかった」小さな鏡を見ながらの説明では、患者さまご自身がお口の状態を正確に把握するのはなかなか難しいものです。
当院は「鏡を使う方法は時代錯誤」と考えており、すべての説明を口腔内カメラによるデジタル画像で行う方針を徹底しています。
当院はタブレットを使って患者さまのお口の状態・治療歴・全身の健康状態などのデータを一元管理しています。過去と現在のお口の状態を比較・可視化することで、変化を患者さまご自身にも画像でご確認いただけます。
初診の際、すべてのお口の中の写真を専用カメラで撮影。使用するのは、プロ用カメラをお口の中の撮影に最適化したカスタム仕様の一眼レフ式口腔内専用カメラです。この鮮明なデジタル画像によって、患者さまがご自身のお口の状態を客観的に把握するきっかけになります。術前・術後のお口の中も同様に撮影し、診療記録として保存しています。
虫歯や歯周病は、食生活や歯磨きの習慣、全身の健康状態などが原因となる生活習慣病の一種です。そのため歯科医院でのケアだけでなく、日常の習慣を整えることが予防に直結します。
当院ではタブレットで管理されたデータを基に、歯科衛生士が患者さまそれぞれの生活習慣の特徴を把握。実践しやすいセルフケアの方法を個別にアドバイスしています。
また、管理している情報の一部はプリントアウトしてお渡しするため、ご自宅でも見返していただけます。
自分のお口の状態を正確に理解することが、日頃のセルフケアへの意欲につながるのです。
虫歯や歯周病は「お口だけの問題」ではありません。お口の中にいる細菌は血液を通じて全身へと運ばれ、糖尿病の悪化・心疾患・肺炎などの呼吸器疾患と深い関係があることが、医学的に示されています。
さらに、新生児の低体重児出産や早産、骨が弱くなる骨粗しょう症との関連も指摘されています(出典:日本臨床歯周病学会 歯周病が全身に及ぼす影響)。
逆に言えば、お口を清潔に保つことが、全身の病気リスクを下げることに直接つながるのです。
糖尿病を患っている方の歯周病治療にも、当院では対応しています。かかりつけの内科医との連携を行いアプローチする体制を整えており、全身の状態を視野に入れた上でお口のケアを進めていきます。
高齢になるほど、食事中にむせたり、うまく飲み込めなかったりする場面が増えてくるものです。本来は食道へ運ばれるべき食べ物や唾液が、誤って気道(気管)の方へ入り込んでしまうことがあり、これを誤嚥(ごえん)と呼びます。
このとき食べ物や唾液と一緒に、お口の中の細菌も肺へと侵入してしまいます。 その結果、肺の中で細菌が繁殖して炎症を引き起こすのが「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」です。
高齢者の死因の上位を占める肺炎のうち、多くは誤嚥性肺炎とされており、特に注意が必要です。
誤嚥性肺炎を予防するためには、「飲み込む機能を低下させないこと」と「お口の中の細菌を少ない状態に保つこと」の両方が大切とされています。
当院は、令和8年度の厚生労働省重点施策にも位置づけられている「口腔機能低下症」(加齢や病気によりお口の機能が衰えた状態)および「口腔機能発達不全症」(お子さまのお口の機能の発達が十分でない状態)への対応を取り入れる歯科医院です。
口腔機能管理(お口の噛む・飲み込む・話すなどの機能を評価・維持するための管理)を実施し、患者さまがお年を召してもご自身の歯で食事を楽しめるようサポートしています。具体的な検査として、以下の3つを実施しています。
口腔乾燥検査は、加齢とともに唾液の量が減りお口が乾きやすくなる状態を早期に発見するためのもので、専用の機器を使って短時間で計測できます。
「皆さまがお年を召しても元気でご飯が食べられるように」院長のそんな想いから、当院では口腔機能管理を歯周病のメインテナンスとあわせて重点的に取り組んでいます。お口の健康を守ることは、豊かな毎日を守ることと同じだと私たちは考えています。
毎日丁寧に歯磨きをしていても、歯ブラシだけで落とせる汚れには限界があります。特に歯と歯の間や歯茎との境目には磨き残しが溜まりやすく、蓄積されたプラーク(歯垢)はやがて歯石へと変わっていきます。
さらにプラークが成熟するとバイオフィルムに。バイオフィルムは、細菌が歯の表面に膜を形成した状態で、薬剤に対する抵抗性が高く、通常の歯磨きでは取り除けません。除去するには専門器具による物理的なクリーニングが必要です。
これが、定期的なプロフェッショナルケアが欠かせない理由です。
当院では、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)を積極的に行っています。PMTCではバイオフィルムまで除去でき、虫歯・歯周病のリスクを下げるだけでなく、口臭予防にも効果的です。
さらにエアフローにより、微細なパウダーを水と一緒に噴射して、歯の表面の着色汚れやバイオフィルムを除去するパウダートリートメントも行っています。
クリーニング後は、フッ素塗布を積極的に実施。フッ素とは、歯のエナメル質を強化して虫歯に対する抵抗力を高める成分で、歯の表面に塗布することで虫歯予防効果が期待できます。
フッ素はお子さま向けのイメージが強いですが、成人・高齢者にも有効です。特に、歯茎が下がって露出した歯の根は通常より柔らかく虫歯になりやすい部分であり、フッ素塗布が効果的です。
当院では、幅広い年代の患者さまにフッ素塗布を取り入れています。
当院では、患者さま一人ひとりに歯科衛生士をおつけしています。歯科衛生士が歯科医師の指示の基で診療することで、歯茎の状態・磨き残しのパターン・生活習慣の変化といった前回との微妙な違いに気づきやすくなり、よりきめ細やかな対応が可能です。
歯科衛生士がTBI(Tooth Brushing Instruction)と呼ばれる歯磨き方法の個別指導を行い、ご自宅での正しいブラッシング習慣が身につくよう、丁寧にサポートします。
メインテナンスの来院間隔は、患者さまのお口の状態に応じて個別に設定。リスクが高い方にはより短い間隔で、安定している方には長めの間隔で管理することで、一人ひとりに合ったペースで予防を継続していただけるでしょう。
症状がない今だからこそ、ぜひ始めていただきたいのが定期検診です。
虫歯や歯周病は、初期段階ではほとんど自覚症状がないまま進行します。「痛い」「しみる」「歯がぐらつく」といった症状が出たときには、すでに病気がかなり進行してしまっているケースが少なくありません。症状が出る前に定期的にご来院いただくことで、病気の原因となるバイオフィルムを専門的に除去し、健康な状態を維持できます。
将来の痛みや大きな治療を避けられるだけでなく、健康面・金銭面・時間の面でも、長い目で見た負担の軽減につながります。
歯ブラシだけでは落とせる汚れに限界があり、多くの汚れがお口に残ったままになってしまうといわれています。
プラーク(歯垢)が特に付着しやすいのは、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目です。歯ブラシと併用してデンタルフロスや歯間ブラシを使うことで、プラークの除去率は大幅にアップします。
それでも取り切れない汚れは、歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアでしっかりきれいにしましょう。
PMTCは主に歯茎より上の歯の表面についた汚れを落としていくため、通常は痛みを感じることはほとんどありません。ただし、歯肉炎や歯周病で歯茎に強い腫れや炎症がある場合は、痛みを感じることがあります。気になる方は、処置前にお気軽にご相談ください。
歯科で行うクリーニングやPMTCを希望する方は、相模大野の歯医者「上鶴間歯科医院」へお問合せください。大人から小児まで、お口の健康を守る予防歯科に力を入れています。保険適用の予防ケアも可能です。